故郷よりの手紙

日記、感想、メモ、愚痴を書いています。

ロシアによるウクライナ侵攻への所感

条件が揃えば暴力は利益を最大化させるので、暴力は往々にして合理的な場合がある。あまりに有用な戦略なので、社会契約を結び個人レベルの暴力は禁止されるが、国家より上位の共同体がないのだから、戦争は常に選択肢となり得る。極端な例を挙げると、全く…

日本製鉄X線被曝事故の発生

6月2日、朝日新聞により、日本製鉄瀬戸内製鉄所内で作業員二名がX線による被曝を受け、病院へ搬送されたと報じられた。 第一報では事故の詳細や経緯、容態などは不明であるが、作業員が体調不良を訴えたとの記述から、急性放射線障害を発症するほどの高線量…

失踪から11年 ネパール人留学生の行方は

2009年8月31日、サヌ・ラル・マハルジャンのもとに一本の電話があった。福岡市にあるアジア日本語学院に留学中の娘、サビナ・マハルジャンが学校にもアパートにもおらず、消息が不明だと言うのだ。 すぐさま父親はネパールの警察に届けを出し、自国と日本の…

心臓に酸を注射されて殺された少年

2008年10月26日、ハビエルモレナという5歳の少年がメキシコシティの市場で拉致された。誘拐産業が盛んなイスタパラパでは珍しいことではない。貧困家庭の一家は市場で果物を売って生計を立てており、日曜日に市場で遊んでいた少年は姿を消し、二度と帰ってく…

メキシコの惨状 拉致された警官とその息子

YNCに投稿されたとある動画は、目を背けたくなる程の異様な凶行が写っている。 ゲレロ州山間部で撮影された動画は中年の男性とその息子が縛られ、地面に座る二人をアサルトライフルやナイフで武装した男達が取り囲んでいる所から始まる。男達は父親を木の棒…

武器としてのマチェーテ-刃物の脅威-

中南米やアフリカで起きる凶行には、銃火器やガソリンだけでなくマチェーテが使われる。この凶悪な形状の大型の刃物は、人間を殺傷するためでなく、熱帯林の藪払いや農業に用いるために生み出されたものであるが、当該地域では普及しているものだから、文字…

マフィアの歴史の中で、最も多くの人を殺した男ーリチャードククリンスキの物語

リチャードククリンスキは家族や近所の住人にとって、模範的なアメリカ人に見えた。マフィアと彼の犠牲者から見れば、殺人鬼アイスマンとして知られる悪魔そのものであった。 「あなたは自分のことを殺し屋だと思いますか?」インタビューアーが一度この質問…